脚のトレーニング(初級編)
下半身のトラブルの共通の原因は・・・
膝や股関節に痛みや違和感のある方、外反母趾やО脚などの見た目の問題で悩んでいる方に共通して言えることは、筋肉や関節に負担のかかる歩き方をしているということ。
つまり、『不自然な身体の使い方』をしているせいで、筋肉や関節などに過剰な負担をかけているから、限界を超えた疲労が症状となって身体に出てくるのです。
だから、解決する方法は簡単です。
『不自然な身体の使い方』を止めればいいのです。
しかし、そうは言われても、これまでずっと続けていた生活動作の癖を急に変えようと言われても・・・。
確かに、言葉だけ聞くと難しいと思うかもかもしれません。
しかし、よく考えてみてみてください。たとえば膝が痛いとき、痛い方の脚にはあまり体重をかけないようにして歩いた経験はありませんか?そんな歩き方をすると普通に歩くより痛みが軽くなり歩けましたよね。
膝が痛いから負担をかるくする動作をして対応しようとしたわけです。
人には本来、身体に何か不具合が起きても対応できるだけの能力が備わっています。
しかし、そんな素晴らしい能力も、知らないと意識することもないので、ついには忘れてしまい、発揮することができません。
もし、普段から身体に負担をかけない動作、つまり『自然な身体の使い方』をしていたなら・・・、膝の痛みもО脚も外反母趾も身体に出てこないのではないでしょうか。
当院では、あなたの身体に備わる能力に、体感を通して気づいてもらうことで、日常生活をより快適なものとするお手伝いをしています。
ここでは、あなたが身体を機能的に動かすことができるようになるような運動を紹介します。
決して無理をせず、身体の状態に合わせて続けてみてください。
続けることで、これまでにない刺激が柔軟性のある筋肉や強い関節をつくり、『無意識のうちに自然な動作ができる身体』になっていることでしょう。
脚のトレーニングで鍛えられる筋肉
大腿四頭筋、縫工筋、殿筋、ハムストリングス、下腿三頭筋、股関節、膝関節、足関節 など
Step1
ショルダースタンド・スクワット
やり方
- 仰向けになり、膝を曲げます。両手で床を押しながら、下半身を持ち上げていきます。
- 腰に手を当てて身体を支えます。このとき、肩、背中、腕で身体を支えるようにして、首に負担がかからないようにします。なるべく股関節を曲げず、身体がまっすぐになるようにします(←スタートポジション)。
- 膝がおでこに触れるまで股関節と膝を曲げていきます(←フィニッシュポジション)。
- 脚を伸ばしていき、スタートポジションに戻ります。
- 繰り返します。
ポイント
※ 膝がおでこに届かない場合には、できる範囲でやりましょう。
※ お腹に脂肪が多いと苦しいので、空腹時にするようにしましょう。
Step2
ジャックナイフ・スクワット
やり方
- 足を肩幅程度開いて立ち、膝くらいの高さの椅子に両手を突きます。手にも体重がかかるように、身体を少し手の方向に移動します(←スタートポジション)。
- 膝と股関節を曲げていき、太ももの後ろとふくらはぎがくっつくところまでしゃがみます(←フィニッシュポジション)。
- 脚と腕の力を使いながらスタートポジションまで戻ります。
- 繰り返します。
ポイント
※ 完全にしゃがむことができない場合には、無理をしないでゆっくりと時間をかけて、深くしゃがめるように続けましょう。
※ 脚に十分に力があるならば、腕の力を使わずに脚の力だけで曲げ伸ばししましょう。
Step3
サポーティド・スクワット
やり方
- 足を肩幅程度に開いて立ち、太ももよりも高い位置にあるテーブルなどに手をつけます(←スタートポジション)。
- 股関節と膝を曲げて、ゆっくりと身体を下ろしていきます。太ももの後ろとふくらはぎがくっつくまで下りたら1秒静止します(←ボトムポジション)。
- 脚の力を使って身体を持ち上げていきます。
- 繰り返します。
ポイント
※ 動作中はかかとが浮かないようにしましょう。
※ 脚の力だけで持ち上げるのが難しい場合には、腕の力も使って動作しましょう。