意識しない
写真のタイトルは「意識しない」なのですが、写真のモデル(ガイコツ君)は、カメラを意識してポーズをとってしまっていますね。
意識して笑顔をつくろうとすると、顔の筋肉を不自然につり上げることになるので、筋肉を不自然に緊張させてしまいます。
だから、そんな時には、ひきつったような笑顔、不自然な笑顔になってしまいがちです。
写真のモデルは、意識してしまっているけど自然な笑顔ですよね・・・・・・まぁ、筋肉はついていないのでアレですが(笑)
さて、筋トレでは、鍛えている筋肉を意識することが求められます。
それは、鍛える筋肉を意識してトレーニングするのと、ただ漠然とトレーニングするのとでは、筋肉の発達に差が出るからです。
どこの筋肉をどのように使っているのかを自覚したほうが効果は高くなります。
これを専門的には「意識性の原則」といいます。
では、ストレッチでも同じように、「伸ばす筋肉を意識して」「ジワーッと伸ばすように」「イタ気持ちいいと感じるくらい」・・・、とやってしまいそうですよね?
ですが、この意識性の原則をストレッチには当てはめるのはお勧めではありません。
そんな風に伸ばしていても、思うような効果は出ていないのではないでしょうか。
なぜなら、筋肉を伸ばすのに逆のことをしてしまっているから。
ストレッチをする筋肉を意識すると、その筋肉は緊張してしまうんです。
筋トレは、筋肉を破壊するのが目的で、鍛える筋肉を意識することで緊張度合いを高めてトレーニングします。
破壊された筋繊維が回復すると筋繊維が太くなり、より負荷に耐えられるようになります。
しかし、ストレッチは筋肉を緩めるのが目的ですから、意識することで緊張させてしまってはいけません。
意識してしまうと筋肉が緊張してしまい、可動域が狭くなり、思うような効果を得られなくなってしまいます。
どこを伸ばすのか意識できることも大切ですが、ストレッチの最中はどちらかというと伸ばす筋肉のことを忘れてリラックスしている状態が理想的です。
「意識しないように」というと、意識することより難しさを感じさせてしまうかもしれませんね。
実際、意識しないというのは難しくて、瞑想で心を無にしようとすると、逆に雑念が次から次えと湧き上がってきてしまうような状況と似ています。
ストレッチでも「筋肉を意識するのはやめよう」と考えれば考える程、かえって筋肉のことが頭から離れなくなり無駄な緊張が生じてしまうことになるかもしれません。
ですから、そうならないための方法として、呼吸を意識するようにしてみてください。
ストレッチをするときには、筋肉ではなく呼吸を意識するようにするのがお勧めです。
私たちの脳は、同時に複数の事は考えられません。
呼吸に意識を向けていると、筋肉への意識は自然に弱くなります。
息を吐きながら静かに筋肉を伸ばしたら、気持ちいいと感じる所で静止しましょう。
ゆっくりと呼吸を続けて20秒から30秒間姿勢を保ち、そして、息を吸いながら元の姿勢に戻りましょう。
きっと、これまでより筋肉の緊張がない状態でストレッチでき、効率的に伸ばすことができると思います。
ぜひ、「リラックスした状態で行うストレッチ」を習慣化して、柔軟性のある理想の体を手に入れてくださいね。